やつらが猛威を振るう季節が近づいてきた。
正直文字も見たくないが、花粉だ。
もう勘弁してほしい。
確かに地球において人間は害悪だとか映画とかでよく言うけど、
ちょっと地球さんの過剰防衛ではないか?
やりすぎだ。やりすぎて杉とかの森林伐採進んじゃうから。
地球さんこれ完全にアナフィラキシーっぽくなっている。
あとテレビも自重してほしい。花粉の取り上げ方考えてほしい。
花粉の拡大図とか絶対ダメだ。あんなん電波に乗せたら
テロといわれてもいいわけできない。
家出る前に「こんなトゲトゲしい奴なんか」ってなったら、
外出た瞬間相乗効果で出汁倍増になってしまう。
花粉症はほんときつい。
くしゃみのし過ぎで胸部辺りが筋肉痛っぽくなる。
原因がわからなかった頃は夜な夜な重い病気なんじゃないかと、
枕をよだれで濡らしていた。
そんな折、ラジオで面白い情報を聞いた。
なんでも、昔から花粉などのアレルギーを抑える効果があるとい甜茶。
その甜茶をふんだんに練りこんだ蕎麦が近々市場に出回るそうな。
俗に、「花粉症などのアレルギーによい」などといわれているが、独立行政法人国立健康・栄養研究所は、「調べた文献の中に信頼できる十分なデータが見当たらない[1]」との告知をしている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
我ながら水を差すような引用をしたもんだ。
でもこれらの情報は完全に無視する。
厚生労働省によって行われた全国96の耳鼻咽喉科の診療所、病院で行われた患者への聞き取り調査によると甜茶に対しては効果が「有り」としたものは「14%」、効果が「無い」としたものが「51%」、「不明」が「35%」となっている[4]。これは、その他の民間医療である鼻スチームや鼻洗浄、漢方などと比較すると「効果がある」との回答は低い数字となっている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
何と言われようが僕は無視をする。
甜茶を練りこんだ蕎麦を絶対ツルリといく、蕎麦湯までいく。
蕎麦にもすがるおもいなんだ。切実なんだ。
大体毎年花粉症と風が併発して死ぬ思いなんだ。
だから僕は蕎麦を食べる。
プラズマクラスターをガンガンに利かせた密室で、
存分に音を立てて流し込んでやろうと思う。
めんつゆをまき散らすほどにすすってやる。
妻が怒ろうが黙らせる。花粉に比べたら嫁なんて恐れることはない。
食べきったうえで、花粉で打ち粉したフローリングの上で
最高の土下座を披露して黙らせる。
そして、蕎麦によってアレルギーを克服した僕は流れるように、
花粉まみれの洗濯物を謝罪の意を込めとりこむ。
更には、打ち粉されたフローリングをワイパーでクイックルだ。
ここまでの手際の良さに蕎麦職人の魂が乗り移ったんじゃないかと思うくらい。
決め手がベランダの掃き掃除。
花粉が死ぬほど舞うだろうがもはや甜茶蕎麦を導入した僕には通じない。
これでもう嫁など恐るるに足らぬ、かわいい子猫ちゃんだ。
全ての不安を払拭したら最後の仕上げ。
行きつけのお医者さんにアレルギーの薬をもらいに行く。
そして帰りに重いお米や水の買い出しも一人で済ます。
これで完璧だ。
旦那さんは家事においての自分の役割を理解するようにすれば円満でしょう。
あと、皆さんも下手な民間療法にこだわるより、
お医者さんに頼った方がいいと思います。
それでも僕は蕎麦に目がないので甜茶蕎麦を食べる。
というはなし。